バックアップの意味が分からない。本当に知らなくても大丈夫でしょうか?
① よくある「行き詰まり」の正体
ホームページを制作してくれた会社から、「バックアップは定期的に取っていますよ」と言われている。 利用しているサーバー会社にも、自動バックアップ機能がついているらしい。 WordPressのプラグインにも、バックアップをとる機能があるようだ。
しかし正直なところ、
- 具体的に何のデータが保存されているのか
- そのデータはどこに保存されているのか
- 万が一のとき、どうやって使うのか
ということはよく分からない。そもそも、今まで一度も使ったことがない。 だから、「一応どこかにあるみたいだし、きっと大丈夫だろう」と、そのままにしている。
実は、このような状態になっている方は決して珍しくありません。
② 「今のままで大丈夫」という思い込み
多くの方はこのように考えます。 「バックアップとは、何か大きなトラブルがあったときのための保険のようなものだ」
だから、専門家が「やっていますよ」と言ってくれているなら、それで十分安心。 実際、普段使っているパソコンやスマートフォンでも、バックアップの仕組みを細かく意識していない方は少なくありません。
そのため、「どこかにあるらしい」という情報だけで、ひとまず安心しているケースは非常に多いのです。
③ 立ち止まって考えてみましょう
しかし、ここで一つ考えてみてください。 もしも明日突然、ホームページが真っ白になって表示されなくなってしまったら、その「どこかにあるバックアップ」は一体誰が使うのでしょうか。
また、
- どこにあるデータを使って元に戻すのでしょうか
- それを使ったら、何日前の状態にホームページが戻るのでしょうか
これらの質問に、今すぐ答えることができるでしょうか。
④ 知っておきたい「本当の仕組み」
実は、多くの方がつい勘違いしてしまいがちなポイントがあります。 それは、「バックアップデータを持っていること」と、「ホームページを元の状態に復旧できること」は、まったくの別問題であるということです。
例えば、「家をあけるための予備の鍵を作って持っていること」と、「その鍵を今どこに置いたか分からなくなっていること」は別のお話ですよね。
バックアップもこれと同じです。
- どこかに保存されている
- システムの中に存在している
というだけでは、いざという時に実際に使えるとは限りません。 本当に重要なのは、データを取ることだけでなく、「いざという時に、元に戻す手順(復旧手順)」まで含めて把握できているかどうかなのです。
⑤ ついつい陥りやすい「勘違い」
この段階で生じやすい誤解があります。
それは、
バックアップがある = だから元通りに復旧できる
と思い込んでしまうことです。
しかし実際には、バックアップデータそのものは存在していても、
- どこに保存されているか分からない
- 元に戻すための復元方法が分からない
- 誰がその復元作業をするのか決まっていない
という事態は、決して珍しいことではありません。 つまり、「バックアップがあるかないか」と「実際にホームページを直せるかどうか」は、別のお話なのです。
⑥ ここに大きなリスクが隠れています
普段、ホームページが何事もなく動いている間は、この問題が表面化することはありません。 しかし、突然のトラブルが発生したときに初めて、大きなリスクとなって現れます。
例えば、
- システムの更新で不具合が起きて画面が壊れた
- ホームページが知らないうちに不正アクセスや改ざんされた
- サーバーに重大な障害が発生した
そんな緊急事態のときに、いくら「バックアップデータならあります」と言われても、
- それがいつの時点(何日前)のデータなのか
- 元に戻すまでに何時間かかるのか
- 誰がその復元作業を担当するのか
が分からなければ、それは実質的に「ホームページを管理できていない状態」と同じになってしまいます。
⑦ 「ここ」を見て判断してみよう
では、私たちは何を基準に考えればよいのでしょうか。
ここで確かめるべきなのは、「バックアップデータがどこかにあるかどうか」ではありません。
本当に見るべきなのは、「そのバックアップを使って、いつでも復旧できる状態が整っているかどうか」です。
例えば、
- データの保存先をきちんと知っている
- 元に戻すための方法を分かっている
- 復元作業を誰がやるのかが明確になっている
- 復元するために必要な管理画面の権限(パスワードなど)を持っている
これらの条件が揃っていて初めて、バックアップという「保険」は本当の意味を持つようになります。
⑧ ホームページは、今どのようになっていますか?
では、みなさんのホームページはいかがでしょうか。
バックアップ自体は、どこかに存在しているかもしれません。 しかし、それを使って、いざという時に自分たちの力で(あるいは指示を出して)すぐに復旧させることができるでしょうか。
または、いつも任せきりにしている担当の方が急にいなくなってしまった場合でも、同じように復旧できるでしょうか。
その本当の答えは、「バックアップ機能がある」という事実だけでは見えてこないのです。
⑨ 「ここ」から始めてみませんか?
もし少しでも「大丈夫かな?」と気になる部分があれば、まずは目の前の状況を確認することから始めてみてください。
具体的には、次のようなポイントを整理してみる方法があります。
- バックアップはどこに保存されているか
- トラブルが起きたとき、何日前までの状態に戻せるのか
- 実際に元に戻す作業は、誰が(どの会社が)行うのか
- 復元するために必要な情報(IDやパスワード)は手元に揃っているか
これらを自社で整理してみる。あるいは、いつもお世話になっている制作会社へ確認してみる。もしくは、現在の運用の仕組みをプロに一度診断してもらう、という選択肢もあります。
大切なのは、とにかくたくさんバックアップを取ることではありません。「何かあったときに、確実に元の状態へ復旧できる環境にあるかどうか」をしっかりと把握することです。
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