よくある質問
〜静的サイトという選択肢について〜
「静的サイト」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?難しい技術の話ではありません。事実を知れば、AIゼロディ攻撃の時代の選択肢として検討できます。
Q1
「静的サイト」とは何ですか?
あらかじめ完成した状態のHTMLファイルを、そのままサーバーに置いて表示するWebサイトのことです。
アクセスがあるたびにデータベースを参照したりプログラムを実行したりせず、ファイルをそのまま返すだけです。
Q2
WordPressとの違いは何ですか?
構造が根本的に異なります。
| 特徴 | 動的サイト(WordPress) | 静的サイト |
|---|---|---|
| データベース | 必要 | ➔ 不要 |
| PHP(プログラム) | 必要 | ➔ 不要 |
| プラグイン | 多数使用 | ➔ 不要 |
| 管理画面 | あり | ➔ なし |
| 更新・保守 | 継続的に必要 | ➔ ほぼ不要 |
| 表示速度 | 処理後に表示 | ➔ ファイルをそのまま表示 |
WordPressは「動的」に動いているため、攻撃される入り口が多く存在します。静的サイトはその入り口そのものがありません。
Q3
セキュリティ面での具体的な違いは何ですか?
WordPressへの主な攻撃経路は以下のとおりです。
静的サイトにはデータベースもPHPもプラグインも管理画面もありません。これらの攻撃経路が構造上、存在しないのです。
- ✓データベースへの不正アクセス(SQLインジェクション)
- ✓PHPプログラムの脆弱性を突く攻撃
- ✓プラグインの脆弱性を突く攻撃
- ✓管理画面へのパスワード総当たり攻撃
- ✓古いバージョンのWordPress本体への攻撃
※ただし、お問い合わせフォームなど外部サービスを連携する部分については、その外部サービス側のセキュリティに依存します。
Q4
「静的」というと古い技術のように聞こえますが?
技術としての静的HTMLは古くからありますが、現在の静的サイトは静的サイトジェネレーターと呼ばれるツールを使って生成されます。
Hugo、Astro、Eleventy、Next.js(静的出力モード)などが代表的です。開発者はコンポーネントやテンプレートを使って効率的に制作し、最終的な出力だけが静的なHTMLファイルになります。
「古い」のではなく、シンプルさを意図的に選んでいる設計です。
Q5
表示速度はどう違いますか?
静的サイトは一般的にWordPressより高速です。
WordPressはアクセスのたびにデータベースを参照し、PHPでHTMLを組み立てて返します。静的サイトはすでに完成したHTMLファイルをそのまま返すだけです。この処理の差が表示速度の差になります。
Cloudflare PagesやNetlifyなどのCDN(コンテンツ配信ネットワーク)と組み合わせると、世界中のどこからアクセスしても高速に表示されます。
Q6
コンテンツの更新はどうやってするのですか?
いくつかの方法があります。
① Markdownファイルを編集する
テキストファイルを書き換えてデプロイ(アップロード)するだけです。データベースへの書き込みは発生しません。
② ヘッドレスCMSを使う
ContentfulやMicroCMSなどの外部サービスで記事を管理し、静的サイトと連携する方法です。WordPressのような管理画面の使い勝手に近づけることができます。
③ GitHubと連携する
ファイルをGitHubにプッシュするだけで自動的に公開されます。Wranglerなどのツールを使えば、コマンド一行でデプロイできます。
Q7
管理者がいなくなっても動き続けますか?
はい。静的サイトには保守を必要とする動的なコンポーネントがないため、誰も管理しなくても表示され続けます。
WordPressでよく起きる「制作会社が廃業してメンテナンスできなくなった」「担当者が退職してパスワードが分からなくなった」といった問題が、構造的に起きにくくなります。
Q8
どんなサイトに向いていますか?
以下のようなサイトは静的化との相性が良いです。
- ✓コーポレートサイト(会社紹介・サービス説明)
- ✓士業・個人事業主の事務所サイト
- ✓医療・治療院などの院内案内サイト
- ✓ポートフォリオサイト
- ✓ブログ・情報発信サイト
- ✓ランディングページ
一方、ユーザーごとに表示内容が変わるECサイトや会員サービスは、静的サイトだけでは対応が難しい場合があります。
Q9
費用はどう変わりますか?
WordPressは保守・管理のランニングコストが継続的に発生します。静的サイトはそのコストがほぼ不要です。
ホスティング費用についても、Cloudflare PagesやGitHub Pagesなどは無料〜低コストで運用できます。
→ 静的サイトが注目される背景と、移行を検討すべきタイミングについては「静的サイトという選択肢が今注目される理由」で詳しく解説しています。
このFAQは一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、専門家にご相談ください。